牧師 星野 弘治
帰省ラッシュ
今年も、年末年始の帰省ラッシュで交通機関は賑わった。年末には郷里に帰って家族や親族の方々との心の交流を楽しみ、親しい友と安否を問い合う。そして、活力を得て帰る。
私も東京にいた時、お盆や年末年始には郷里に帰るので東京の友達からは『星野君は帰る郷里があっていいね。』と羨ましがられたものだった。
人はつながることを求め、そこに生きがいと心の安らぎを得ているようである。
何につながっているでしょうか
家族、親族、そして友人とのつながりの他に、人は生きている環境によっていろいろなつながりを持つ。
しかし、それら一切のつながりを得てもなお求めるつながりがある。それは、祭りという形でつながる。
すなわち、霊的というか心のつながりである。しかし、人はどうしてそのようなつながりを求めるものなのだろうか。それは、人間が霊を持ち、心を持った存在だからだ。その証拠に何時の時代でも、どんな環境の中にあっても人間は宗教的な営みをしてきている。
御父の心が明らかにされた
人間はどうして知情意を持った人格的存在であるだけでなく霊を持った存在なのだろうか。
それは、人間を造った方が知情意を持った人格的な方であるだけでなく、霊的存在者であるからだ。
でも、どうして人間をそのようにお造りになったのだろうか。
それは、人間がご自身と交わりを持つこと、つながることを願っておられるからだ。ですから、つながりを回復するために、クリスマスにお祝いしたように救い主をこの世に送って下さった。救い主は、この宇宙を造り、私たちの先祖を造られた創造主が「天のお父さま」と呼ばれるべき方であり、私たちとつながることをどんなに願っておられるかを明らかにされた。
帰りを待つ父親の心
御父の許から来られた救い主イエス様は、ある時こんなたとえ話をされた。
ある父親に2人の息子がいた。ある時、弟息子が財産の分け前を求めた。父親は弟息子の願い通り相当分の財産を分けてやった。
弟息子は分け前を持って遠い国に旅立った。そして、行った先で思いのままに生活し、手持ちの財産を使い果たしてしまった。
彼はついに父の許に帰ろうと意を決する。一方父親の方は、息子の帰りを今か今かと首を長くして待っていたのである。そして、遠くに帰って来たわが子を認めるや駆け寄って抱きしめ迎え入れた。
このたとえ話に登場する弟息子は、実はあなたであり私だった。創造主なる御父はご自身から離れた私たち人間をどんなに待っておられることか、つながることを求めておられることか。
どうぞ、あなたもこの天地の創造主なる御父とつながることを求めて下さい。
聖書の言葉
「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世(ご自身から離れた私たち)を愛された。
それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのち(永遠のつながり)を持つためである。」