牧師 星野 弘治
娘のために医療器具開発
メリークリスマス! 今年もクリスマスシーズンになりました。12号はクリスマスのお話ですが、はじめにひとつの感動的なお話を紹介したいと思います。
その話の主は、筒井宣政さんです。筒井さんたちの第2子は産まれるとすぐに新生児室に移され保育器に入れられました。そして、現代の医療で「佳美ちゃん」のいのちを救うのは不可能と告げられました。その日から筒井さんご夫婦の苦悩の日々が続きます。そんなある日、主治医から医療器具開発の提案があり決意。8年間失敗にめげず研究に研究を重ね、何と国産初のいのちの医療器具「バルーンカテーテル」を開発したのでした。宣政さんは大学では経済学専攻、奥様の陽子さんは英文科出身。そのような筒井さんたちを畑違いだった医療器具分野で開発に成功するまで支えたものは何だったでしょうか。それは、「佳美のいのちを救ってあげたい」―この一念でした。何という親の愛!!!
あなたのために犠牲を惜しまない天の父
この感動的な話は、天の御父が私達のためにしてくださったことを想い起こさせます。この世界は偶然にできたのでしょうか? いいえ。この世界を造られた方がおられます。その方は私達1人1人も造り、いのちを与えてくださいました。まさに「天の父」です。
その「天の父」は、ご自身から離れた私達にご自身の愛を示すため救い主を人として遣わすと告げられました。また、その救い主が来られる目的は、ご自身を信じようとしない私達の身代わりとなって死ぬためでした。それは実に、救い主の身代わりの死によりあなたは裁かれることなく、ただ信じるだけで罪赦された者となり、天の御父との交わりが回復されるためでした。何という天の御父の御愛でしょう。
人間の考え出した方便ではありません
救い主の誕生は、現実に歴史の中で起こりました。それは、「キリニウスがシリヤの総督だったときの最初の住民登録(人口調査)」の時でした。住民登録のため、ダビデの子孫ヨセフは身重のマリヤを連れて先祖ダビデの町に来ました。そこで、マリヤは男の子を出産しました。これは、まさに予告されていた通りでした。そのとき御使いが現れて告げた言葉は「きょうダビデの町で、救い主がお生まれになりました。」でした。
どうぞこのクリスマスシーズンに、現実の世界だけではない霊的世界があることに気づき、あなたを愛してやまない天の御父の愛に気づき、感謝する時でありますように。
聖書のことば
“今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです”
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